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建築模型士の仕事をするには何が必要?仕事内容・なり方・働き方をご紹介します!

働き方

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建築模型士の仕事 なり方、働き方

「手先の器用さを活かして、きれいで精巧な建築模型を作ってみたい!」
「建築模型製作を仕事にしたいけれど、どうしたら実現できるんだろう?」

建築模型を製作する仕事に興味はありながらも、疑問に思うことが多く実際に踏み出せない、という方もいるのではないでしょうか。

今回は、建築模型の概要や種類、建築模型士の仕事内容、働き方についてお伝えしていきます。

建築模型とはどんなもの?

初めに、建築模型の役割や大きさについてご説明します。

建築模型の役割

建物を作るとき、必ず作成されるものは図面です。しかし、図面というものは、あくまでも平面上のもの。

多くのひとにとって、建築物がどのようなできあがりになるのか、平面上の図面だけでは想像しづらいのではないでしょうか。ましてや専門外のひとにとっては、図面を読み解くことはかなりの高難度です。

さらに、実際に建物ができあがってからでは、手直しできる範囲に限りがあります。

こんなとき、建築模型が活躍します! 建築模型とは、住宅などの建築物のミニチュア模型です。

実際の建設作業に入るよりも早く建築模型を作ることで、実物を想像しやすくなります。また、建設に関わる多くのひとが、そのイメージを共有できます。そして、計画の段階で微修正を行なうことができるのです。

建築模型の大きさ

使い道に合わせて、建築模型はいろいろな大きさで作られます。

建築模型の大きさには、個人の自宅でも作れるほどの1/100スケールのものから、比較的大きな1/50スケールのものまであります。そのため、専門的な製作スペースがなくても、建築模型を作ることができます。

建築模型士の仕事

建築模型士の仕事は、その名が表すとおり、家や施設をはじめとした建築物のミニチュア模型を作ることです。

基本的に、建築模型は図面に対して忠実であることが求められます。しかし、建築模型を使用する用途や目的に合わせて、建物のみ製作すればよいという場合もあれば、ジオラマのように建物の周辺部も合わせて緻密に作るよう依頼される場合もあります。

建築模型士がケースに合わせて作り分けているのは、主につぎの3種類の模型です。

・プレゼンテーション模型
・スタディ模型
・展示用模型(完成模型)

それぞれの模型についてご説明します。

プレゼンテーション模型

プレゼンテーション模型は、建築物について顧客に説明するために使います。

マイホームなどの建築物を注文するひとは、建築の専門家ではないことがほとんどです。そのため、建設計画の段階で図面だけを使用してプレゼンテーションを行なっても、できあがりをイメージするのは難しいです。

けれど、建築模型を作り、それを使って説明することで、どんな建物を作ろうとしているのか顧客に具体的に想像してもらえるようになります。

そのためこの模型には、図面のとおりに、また美しく製作する必要があります。縮尺を誤ったり、ずれや傾きが生じてしまえば、顧客は建築物に対して悪い印象を抱き、最悪の場合は契約が見送られてしまうこともあるのです。

スタディ模型

スタディ模型は、建物の作り手側が建設作業前に使用するものです。

建築の専門家でも、平面の図面だけを見て、全員が同じイメージを持つことは難しいです。しかしスタディ模型を作ることで、関係者間で完成形のイメージを共有し、よりよい図面に改訂する余地はないかなど、深く吟味することができます。

スタディ模型を用いて特にチェックしたいのは、外観の均衡や建築物の収まり具合、建設の際に作業しづらい部分はないかという点などです。

図面に問題点がないかをいち早く確認するために、スタディ模型を作る上で重視されるのは製作スピードの速さです。反対に、顧客に見せるためのものではないため、この模型に美しさは求められません。

展示用模型(完成模型)

博物館などで展示されるために製作されるのが、展示用模型(完成模型)です。

展示用模型(完成模型)の大半は、実際に存在する建築物のミニチュアバージョンです。そのため、他の建築模型よりも、多くのひとの目に長い間触れることになります。また、ジオラマのように建築物の周辺も作ることで、見るひとが本物の建築物を想像しやすくなります。

大勢に見られることを前提としているため、展示用模型(完成模型)には、美しさと精巧さが求められます。

建築模型士になるには?

建築模型士になるためには、特別な資格は必要ありません。医師や弁護士とは異なり、誰でも建築模型士の仕事をすることができます。

建築模型士になるために必要なスキル

ただし、必須条件はあります。それは、図面や設計図を読み解けるということです。建築模型士は図面に基づいて模型を製作しなければならないため、このスキルは不可欠です。

また、ある程度の製作技術も求められます。表面的にはプラモデルのように気軽に作れそうな建築模型ですが、実際はそうではなく、屋根や柱、壁などの部品を自ら切り出さなければなりません。「難易度が高すぎて素人には太刀打ちできない!」とまではいきませんが、一定の製作スキルを習得する必要はあります。

建築模型士になる方法

建築模型士として仕事をしている方は、まず建設関連会社に勤めて、そこで建築模型の製作方法を身につけた方が多いようです。美術系の大学や専門学校で建築について学んでいれば、建築模型に触れることはありますが、現場で知識や技術を身につけて建築模型士になる方が大半です。

「美術・建築系の学校も出ていないし、建設関連会社へ勤めたこともない」という方は、通信講座を利用して建築模型士の勉強をする方法もあります。手先の器用さとやる気さえあれば、どんなひとでも建築模型士を目指すことができます。

建築模型士の働き方

このセクションでは、建築模型士として仕事をするにはどんな働き方があるのかご紹介していきます。

企業に就職

設計事務所、ハウスメーカー、工務店、住宅販売会社などに就職する働き方です。建築模型士専任として雇用されるケースは少なく、多くは営業や設計業務などを兼任します。

建設・不動産業界への就職・転職に興味のある方は、こちらの記事もおすすめです!

フリーランス(個人事業主)

会社に就職せず、フリーランス(個人事業主)として製作業務を委託される働き方もあります。いきなり未経験で仕事を受注するのは、技術・集客の両面で高いハードルがあります。そのため、建設関連企業で勤務してから独立するケースなどが多いようです。

アルバイト

建築模型士のアルバイトを、「未経験可」の謳い文句で募集している企業もあります。そうしたところでアルバイトとして働くと、スキルや知識を得ることができます。

副業

正社員として働くかたわら、副業として建築模型士の仕事をしている方もいます。慣れれば製作にかかる時間は短縮され、住宅用の小さな模型などなら自宅でも作れるためです。

あとがき

この記事では、建築模型の概要や建築模型士の仕事内容、働き方などについてお伝えしてきました。

建築模型士の需要に目を向けてみると、専任のニーズについてはそれほど高いとは言えないのが現状です。営業や設計など、他の業務との兼任が求められることが多いです。

しかし、実際の建物をイメージしやすいため、建築模型自体は業界で高い需要を持ちつづけています。まずは副業から、建築模型製作の仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。