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労働基準監督署への提出が必要|建設工事計画届の主なポイントをざっくりと解説します

建築コラム

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スーツ姿の男性が建設工事計画届のファイルを運んでいる写真

建設現場で汗を流す作業員の安全のために届出をおこなう建設工事計画届。現場監督の方を始めとして、書類を作成したり労働基準監督署へ提出したりした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

建設工事計画届の提出書類はとても多く、様式等も細かく定められているため、「作成作業が大変だ」という声をよく耳にします。

今回は、そんな建設工事計画届のあらましについて分かりやすくまとめました。

建設工事計画届とは

建設工事計画届とは、高さ31メートルを超える建築物、もしくは工作物の建設などに着手する際に提出しなければならない書類です。その仕事をおこなう場所を管轄する労働基準監督署長へ提出します。

期限も定められており、仕事を開始する14日前(機械等設置・移転・変更届については30日前)までに提出しなければなりません。

建設工事計画届の目的

労働災害が発生するかもしれない建設物や機械などが現場に設けられていたり、作業者の安全や健康を損ねるおそれがある工法などが用いられたりする場合。

そんな時に、事前に安全書類の確認や問題点の改善をおこない、作業者の安全や健康を守ることが、建設工事計画届出制度の目的です。

建設工事計画届の提出書類

建設工事計画の届出にあたって、提出が必要となる主な図面・計算書類などはつぎのとおりです。

・様式(第20号、21号)
・工事概要
・現場案内図
・意匠設計図の写し(各階平面・立面(4面)・断面(XY))
・工事工程表
・埋設物調査図(前面道路埋設物)
・架空線調査図
・地質調査図(ボーリング柱状図)※本杭の杭長を記入するとよい
・本杭打設計画図
・山留め計画
・掘削計画
・鉄骨建方計画図(平面・断面)
・外部足場計画図(平面・立面図、断面図、単管一側足場構造計算書、壁つなぎ風力強度計算書、張出足場構造計算書、足場部材明細書(様式あり)、使用部材メーカーカタログ)※外壁取付(PC、ALC版等)を無足場でおこなう場合は、各種計画図を添付する(詳細を明示)
・型枠支保工計画図(型枠支保工構造計算書・型枠部材明細書(様式あり)・使用部材メーカーカタログ)※型枠支保工の支柱高さが3.5メートル以下でも計画が必要、 計画図・計算書を添付(一般部・ピット等)
・コンクリート打設計画図(地下・地上)
・揚重計画
・総合仮設計画図(地上・地下)
・土止め支保工・乗入構台計画図(土止め支保工構造計算書・乗入構台構造計算書)
・根切り計画図(平面・断面)
・鉄骨つり足場計画図(鉄骨つり足場構造計算書)
・安全衛生管理計画書

このリストを見ただけでも圧倒されそうですが、書類の提出が遅れてしまうと「遅延理由書」も必要となるため、提出期限はできるかぎり守っておきたいところです。

建設工事計画届を提出しなければならない仕事

建設工事計画届の制度(建設工事計画届・機械等設置・移設・変更届)は、労働安全衛生法第88条で定められています。

参考:労働安全衛生法|e-Gov法令検索

法律にもとづき、建設工事計画届が必要となる建設業の仕事は、つぎのとおりとなっています。

・高さ31メートルを超える建築物または橋梁を除く工作物の建設、改造、解体、破壊の仕事
・最大支間50メートル以上の橋梁の建設、改造、解体、破壊の仕事
・最大支間30メートル以上50メートル未満の橋梁の上部構造の建設、改造、解体、破壊の仕事(人口が集中している地域内における道路上もしくは道路に隣接した場所または鉄道の軌道上もしくは鉄道の軌道に隣接した場所においておこなわれるものに限る。)
・ずい道等の建設、改造、解体、破壊の仕事(ずい道等の内部に労働者が立ち入らないものを除く)
・掘削の高さまたは深さが10メートル以上である地山の掘削(ずい道等の掘削及び岩石の採取のための掘削を除く。以下同じ)の作業(掘削機械を用いる作業で、掘削面の下方に労働者が立ち入らないものを除く)をおこなう仕事
・圧気工法による作業をおこなう仕事
・建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物または準耐火建築物で、「石綿等」が吹き付けられているものにおける石綿等の除去の作業をおこなう仕事
・廃棄物焼却炉(火格子面積が2平方メートル以上または焼却能力が1時間あたり200kg以上のものに限る)を有する廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の仕事
・掘削の高さまたは深さが10メートル以上の土石の採取のための掘削の作業をおこなう仕事

上記のとおり、建設工事計画届を提出しなければならない仕事については、とても細かく定められています。

参考:建設工事計画届のポイント|厚生労働省沖縄労働局

あとがき

今回は、建設工事計画届の概要についてお伝えしてきました。エレベーター設置届やクレーン設置届など、追加で必要になるケースもあるため、作成にはある程度の労力を必要とする作業です。

作成した書類はすぐに提出するのではなく、社内審査等の厳格なチェックを経て修正をおこなってから、現場の管轄労働基準監督署長へ提出します。

この届出が完了しないと工事を始められないため、担当者には責任や重圧が強くかかってきますが、作業員の安全・健康を守るための大切な工程です。

代行業者などに依頼するというのもひとつの手段ではありますが、コストも少なからず発生するので、作成方法についてはよく考慮する必要があります。ITツール等を上手く活用しながら、効率よく建設工事計画届の書類作成をおこないましょう。

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