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法律で定められている?建設作業でのヘルメット着用義務を解説します!

建築コラム

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法律で定められたヘルメットの着用義務

建設現場で必ず目にするヘルメットは、作業者の頭部の安全を守るために欠かせない存在です。
しかし、「暑いから」「邪魔だから」という不快感から、ヘルメットを着用したくない気持ちを抱えることもあるのではないでしょうか。

実は、建設作業時のヘルメット着用は、法律等で明確に定められている義務です。

この記事では、ヘルメットの基本情報と、着用義務について定めている法律等をご紹介します。
また、ヘルメットを着用しない場合はどのような事態になってしまうのかについても説明するので、ぜひ最後までご一読ください。

ヘルメットの基本情報

ヘルメット(保護帽)とは、頭部の損傷や感電を防ぐために使われる保護具です。

厚生労働省が定める「保護帽の規格」に適合している必要があり、規格検定基準にもとづき製造されています。

参考:保護帽の規格|安全衛生情報センター

ヘルメットは、主に以下の部品で構成されています。

・帽体…頭部を覆う硬い部分
・つば…飛来落下物などから保護してくれる部品だが、つばのないヘルメットもある
・着装体(ハンモック・ヘッドバンド・環ひも)…ヘルメットを頭部に保ち、当たりをよくして衝撃を和らげる部分
・衝撃吸収ライナー…衝撃を吸収する部品で、発泡スチロールなどでできている
・あごひも…ヘルメットが脱落するのを防ぐ部品

ヘルメットの部品のうち1つでも性能が落ちれば、危険防止の効果も低下してしまいます。
そのため、点検やメンテナンスが重要です。

建設作業でのヘルメット着用は法律等で定められている!

ヘルメットの着用義務について記載している主な規定は、以下の3つです。

・労働安全衛生規則
・クレーン等安全規則
・厚生労働省の行政指導通達

労働安全衛生規則でヘルメット着用が義務づけられている作業を一部ご紹介します。

・ジャッキ式つり上げ機械作業
・最大積載量が5トン以上の貨物自動車に荷引積み卸しの作業(ロープ掛けおよびシート掛けまたはロープ解きおよびシート外し作業を含む)
・高圧活線近接作業(電路またはその支持物の敷設、点検、修理、塗装等の電気工事の作業)
・型わく支保工の組立等の作業

出典:労働安全衛生規則|e-Gov法令検索

クレーン等安全規則でヘルメット着用が義務づけられている作業の一部は下記の通りです。

・クレーンの組み立てまたは解体の作業
・移動式クレーンのジブの組み立てまたは解体作業
・デリックの組み立てまたは解体の作業
・エレベーターの昇降路塔またはガイドレール支持塔の組み立てまたは解体の作業
・建設用リフトの組み立てまたは解体の作業

出典:クレーン等安全規則|e-Gov法令検索

厚生労働省による行政指導通達でヘルメット着用義務について定められている内容を一部お伝えします。

・荷役、運搬機械を構内で使用する事業場に対する監督指導にあたっては(中略) 関係労働者に、保護帽、安全靴等の保護具を着用させること。

出典:荷役、運搬機械の安全対策について|安全衛生情報センター

・夜間にストラドルキャリヤーの稼動区域内で作業をさせる場合には、当該作業者に夜光塗料を塗布した保護帽(中略)を着用させる(中略)こと。

出典:ストラドルキャリヤーによる労働災害の防止について|安全衛生情報センター

・高所作業に従事する労働者に対しては、墜落による危険を防止するための保護帽を着用させること。

出典:木造家屋等低層住宅建築工事における労働災害防止対策の推進について|安全衛生情報センター

建設作業でヘルメットを着用しなかった場合

猛暑の中での現場作業では、ヘルメットを脱ぎたい衝動にかられることもあるのではないでしょうか。
しかし、建設作業でヘルメットを着用しなければ、作業する人の身体は危険にさらされてしまいます

また、物や人の飛来・落下のおそれがある現場で、監督者からヘルメットの着用指示がなかったり、作業者が着用しなかったりした場合、監督者と作業者それぞれが安全配慮義務違反に問われる可能性があります。

さらに、実際に落下物や墜落があった際には、ヘルメット着用の有無によって労災保険や賠償の金額も変動するかもしれません。

ヘルメットを着用する必要がある場面では必ず身につけましょう。

あとがき

ヘルメットは保護帽とも呼ばれ、作業者の頭部の損傷や感電を防ぐために保護具として使われます。
ヘルメットの規格は厚生労働省が定めていて、検定基準にもとづき製造されています。

労働安全衛生規則やクレーン等安全規則、厚生労働省の行政指導通達によってヘルメットの着用は義務づけられているため、建設現場では必ず着用しなければなりません。

もし着用しなかった場合は、安全配慮義務違反に問われる可能性があり、事故発生時の労災保険や賠償の面でも不利になる可能性があります。

猛暑日などは着用が不快に思う場合もありますが、身を守る必須アイテムの1つとして、忘れずにヘルメットを装着しましょう。

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