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建設工事計画届の必須書類!様式21号の書き方を分かりやすく解説します

建築コラム

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建設工事計画届 様式21号作成のイメージ画像

建設作業に関わる人々の安全・健康を守るために、労働基準監督署へ提出する必要のある建設工事計画届。届出をおこなうにあたり、数多くの書類を用意しなければならないため、何から手をつけたらいいのか迷うこともあるのではないでしょうか。

今回は、数ある建設工事計画届の提出書類の中から「様式第21号」と呼ばれる書類をピックアップし、その書き方について解説します。各項目ごとに分かりやすくご説明していきますので、ぜひ書類作成の際に参考にしてみてください。

建設工事計画届の主なポイントについては、こちらでまとめています!

建設工事計画届・様式第21号の書き方

それでは、様式第21号の作成方法について詳しくお伝えしていきます。「中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター」のフォーマットに基づいてご説明します。

様式第21号|中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター

表題

表題に記載されている「建設工事」と「土石採取」のうち、該当しない文字(今回は「土石採取」)を二重線で消しましょう。

事業の種類

この欄には、つぎの工事から該当するものを選んで記入します。

・水力発電所等建設工事
・ずい道建設工事
・地下鉄建設工事
・地下鉄建設工事
・鉄道軌道建設工事
・橋梁建設工事
・道路建設工事
・河川土木工事
・砂防工事
・土地整理土木工事
・その他の土木工事
・鉄骨鉄筋コンクリート造家屋建築工事
・鉄筋造家屋建築工事
・建築設備工事
・その他の建築工事
・機械器具設置工事
・その他の設備工事

事業場の名称

欄内上段に施工会社の名前、下段に工事現場の名前を書きましょう。

記入例:(上段に記載)〇〇株式会社/(下段に記載)△△ビル新築工事

仕事をおこなう場所の地名番号

欄内上段に現場の住所、下段に電話番号を記載します。

仕事の範囲

こちらの欄には、労働安全衛生規則第90条各号の区分の中から、該当するものを記入します。まとめたリストがこちらです。

・高さ31メートルを超える建築物または工作物の建設、改造、解体または破壊の仕事
・最大支間50メートル以上の橋梁の建設等の仕事
・最大支間30メートル以上50メートル未満の橋梁の上部構造の建設等の仕事
・ずい道等の建設等の仕事
・掘削の高さまたは深さが10メートル以上である地山の掘削の作業をおこなう仕事
・圧気工法による作業をおこなう仕事
・建築物、工作物または船舶に吹きつけられている石綿等の除去、封じ込めまたは囲い込みの作業をおこなう仕事
・建築物、工作物または船舶に張りつけられている石綿等が使用されている保温材、耐火被覆材等の除去、封じ込めまたは囲い込みの作業をおこなう仕事
・ダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第1第5号に掲げる廃棄物焼却炉を有する廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の仕事
・掘削の高さまたは深さが10メートル以上の土石の採取のための掘削の作業をおこなう仕事
・坑内掘りによる土石の採取のための掘削の作業をおこなう仕事

参考:労働安全衛生規則第90条|e-Gov法令検索

採取する土石の種類

こちらの欄については、建設工事の場合は記入不要となります。斜線を引きましょう。

発注者名

工事の発注者名を記載します。ただし、記載が必要なのは建設工事の場合に限ります。

工事請負金額

工事の請負金額を記入します(概算でも構いません)。ただし、発注者名の欄と同様に、記載が必要なのは建設工事の場合に限ります。

仕事の開始予定年月日

こちらの欄には、土留め杭等を開始する日を書きます。なお、契約日を記入することのないよう注意しましょう。山留杭、本杭の打設開始日の早い方が対象となります。

仕事の終了予定年月日

工事の竣工予定日を記入しましょう。掘削や埋戻し完了の日ではないという点に注意してください。

計画の概要

この欄には、届出をおこなう仕事の主な内容について、簡潔に書きます。つぎの内容を記入するとよいでしょう。

・敷地面積
・構造
・階数
・建築面積
・延床面積
・最高高さ
・軒高さ

参画者の氏名

該当の人物の名前を記載します。

参画者の経歴の概要

該当の人物について、学歴・職歴・勤務年数等を確認して記入します。欄内に書ききれない内容については、別紙を用意します。

記入例:一級建築士免許番号 第〇〇号、建築工事における安全衛生の実務経験3年6ヶ月(経歴は別紙参照)

主たる事務所の所在地

欄内上段に現場の住所、下段に電話番号を書きます。

使用予定労働者数

この欄には、届出をおこなう事業者が直接雇用する労働者の人数を記載します。

関係請負人の予定数

こちらの欄には、工事に関わる予定の会社や人の数を記入します。

関係請負人の使用する労働者の予定数の合計

労働者の延べ人数を書きます。

枠外

届出の年月日、管轄労働基準監督署の名称、事業者職氏名を記載します。

あとがき

今回は、建設工事計画届の数ある提出書類の中でも、必ず作成する必要のある「様式第21号」をピックアップして、書き方をお伝えしてきました。

書類の作成には大なり小なり手間がかかりますが、現場の安全や作業員の健康を守るために、大切にしたい作業です。

記載漏れや書き間違いのないよう提出前のチェックも忘れずに、書類作成をおこないましょう。

面倒なデスクワークにITツールを活用してみるのはいかがでしょうか?

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