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もう悩まない!建設現場の「安全標語」作り方とポイントを具体的に解説

建築コラム

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建設現場の安全標語の作り方

建設業は、高所などの不安定な環境で作業を行うなど、事故の危険性が高い業種です。そのため、安全標語を日常的に用いている現場も多いのではないでしょうか。

「次回の安全標語は、あなたに用意してもらいたい」と、上司から頼まれることもあるかと思います。でも、安全標語の作成を命じられても、どのように作ればいいのか悩んでしまいますよね。

そこで今回は、安全標語の作成方法やポイントなどをご紹介したいと思います。具体例も取り上げるので、是非ご活用ください。

安全標語とは

安全標語とは、建設現場などで用いられているスローガンのことです。これは、ノルマの目標達成のためのキャッチフレーズなどとは異なります。「安全に対してこのような注意をしよう」といった呼びかけが安全標語です。

安全標語は文章で表現されることもありますが、基本的には短文です。すぐに意味が理解できて、なおかつ覚えやすいという特徴を持っています。

安全標語の目的

建設現場は常に危険と隣り合わせです。

高所での作業時には、転落事故や落下事故への注意が欠かせません。重機を使用した作業では、操作ミスがないように細心の注意を要します。また、建築資材の倒壊や崩壊というリスクもあります。

建設現場でよくあるこのような事故を防ぐために、現場の関係者はお互いに、安全についての考え方を分かち合う必要があります。また、慣れた作業を行う際にも気を引き締めて、安全への真剣な意識を維持することも大切です。

事務所で貼られている安全標語のポスターを見るなどすると、各人の安全意識を高めることができます。安全標語はこのように、安全に関する意識を共有し、真剣さを失わないようにする目的で利用されているのです。

建設作業員の安全確保に興味のある方には、こちらもおすすめです!

安全標語の具体例

安全標語にはどのようなものがあるのかご紹介します。

・今一度 慣れた仕事を 見直そう
・危険物 事故は瞬間 無事故は習慣
・ハッとした その瞬間を忘れずに 今日も行う安全点検
・なめるな 慣れるな 気を抜くな 心の隙間 事故の元
・時間がない あせる気持ちに 迫る事故

このように一目見ただけで内容がよく分かる、安全にまつわるキャッチフレーズが安全標語です。

安全標語の効果

安全標語にはどれほどの効果があるのでしょうか。具体的な数字は明らかにされていませんが、「集中力が切れかけていたが、安全標語の垂れ幕を見て気持ちが引き締まった」等の声がよく聞かれます。

ポスターや垂れ幕で安全標語を掲示したり、朝礼などで安全標語を唱和したりすると、知らず知らずのうちに安全への意識を高めることができます。そうすると、事故の発生率を抑えることができるのです。

安全標語を作成するには

いざ標語を作ろうとしても、作成に慣れていない場合には、どこから手を着ければいいのか迷ってしまうのではないでしょうか。そこでここからは、安全標語の作成方法をご紹介していきます。手順に沿って作成することで、初めての方にも作りやすくなりますよ。

テーマをはっきりさせる

効率よく安全標語を作るために、まずはテーマを決めましょう。例えば、高所での事故を防ぎたいのか、慣れに由来するマンネリ化を防止したいのか、などです。テーマを明確にすると、それに見合った言い回しを思いつくことができます。

キーワードを決める

安全標語のテーマが決まったら、次はキーワードを考えましょう。そのキーワードを耳にしただけで、聞き手がすぐにイメージできるようなものに設定するのがおすすめです。「作業前」や「ヒヤリと」、「指差し厳守」など様々な定番キーワードがあります。

短い文章にまとめる

次のステップでは、設定したキーワードを使って、できるかぎりシンプルな短い文章にまとめます。簡潔であればあるほど、キーワードがストレートに聞き手に届きます。ハッとするような印象の強い安全標語にするために、意識的に文章にすることを避け、単語ベースで作成する方法もあります。

安全標語作成のポイント

見る人・聞く人の頭に残る、印象的な安全標語を作るためのポイントをお伝えします。

リズムを意識する

リズムよく作られた安全標語は、受け手に強い印象を与えます。難しく感じる場合には、俳句のように五・七・五調で作るのがおすすめ。これは日本人によくなじんだリズムなので、安全標語作りに不慣れな場合でも取り組みやすいといえます。

ひと味違う安全標語を作りたい、何度も作成してきて慣れているといった場合は、五・七・五調だけにこだわらず、よいリズムの標語を作ってみてください。奇抜なリズムにすることで、建設現場の関係者の頭により残りやすい安全標語ができるでしょう。

命令口調の使用や韻を踏む方法

命令口調や韻を踏む方法を使うと、強い印象を与える安全標語になります。

たとえば命令口調には、「気を抜くな」や「見過ごすな」などが挙げられます。また、「任せず 頼らず」や「いつでも どこでも」など、語尾の似たキーワードを並べると韻を踏むことができ、語呂のよいキャッチフレーズとなります。

サイトやツールを活用する

ここまでの内容から、安全標語がどんなものなのか、大まかに掴んでいただけたのではないでしょうか。

最近では、安全標語作成の要点を上手にとらえた自動制作ソフトやサイトなども登場しています。そういったツールで作成した標語のクオリティの良し悪しはさておき、大量に作る必要がある時などは、活用すると大変便利です。

たとえば、「安全標語自動作成」というサイトなどを利用してみてください。とても簡単に安全標語を作成できますよ。

おすすめのサイト:「 安全標語自動作成 」

あとがき

この記事では、建設業などで用いられる安全標語についてお伝えしてきました。

安全標語の基本的な作り方としては、テーマやキーワードの決定からスタートし、シンプルな短文にまとめることで完成となります。そして安全標語作成のポイントは、リズムを意識することと、命令口調や韻を用いて印象深くすることです。

安全標語を掲示したり唱和したりすることで、建設作業員のよい注意喚起となります。是非、今回ご紹介したポイントを参考に、印象に残る安全標語を作成し、事故防止に活用してください。

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