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[グリーンファイル]やさしく解説!外国人建設就労者現場入場届出書の書き方

建築コラム

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外国人建設就労者現場入場届出書 書き方をやさしく解説

建設業界では、深刻な人手不足が問題となっています。その原因は、若い人の入職が減ったことや、高齢化に伴うベテラン技術者の引退など。

そんな事態を解決するため、国内で人材を確保・育成する動きと並行して、海外の人材を活用する潮流が高まっています。

2015(平成27)年には、「建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置(外国人建設就労者受入事業)」がスタート。

海外の人材を技能実習生として日本に受け入れ、建設技術を学んだのちに母国で活躍する「若手技術者の育成」や、技術習得後も日本に留まり働く「技能実習修了後の継続雇用」などの方策がとられています。

本来であれば、技能実習生は研修が終わると母国に戻らなければならないことになっています。しかし、建設業界は人員不足の課題を抱えています。そのため、特例的に、外国人就労者の受け入れがおこなわれているのです。

貴重な人材である外国人就労者を、建設現場に入れるようにするために必要なのが、「外国人建設就労者建設現場入場届出書」です。

この記事では、そんな「外国人建設就労者建設現場入場届出書」の書き方について、わかりやすくお伝えしていきます。

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「外国人建設就労者建設現場入場届出書」って何?

「外国人建設就労者建設現場入場届出書」とは、技能実習生として建設技術を学んだ外国人を雇用する際に、一次下請負以下の会社が直近の元請負に提出する書類です。

「外国人建設就労者建設現場入場届出書」の提出が必要な人

つぎに挙げる人材を雇用し、建設現場に入場してもらうためには、この書類の作成・提出が必要となります。

・建設分野の技能実習に2年以上従事して修了した後に、引きつづき日本に留まって建設業務にあたる人
・技能実習を終えて一度帰国したのち、再び日本で建設業務をおこなうことになった人

なお、いま現在技能実習中の外国人や、技能実習とは関係ない外国人(永住者など)を雇用しているというケースでは、この書類は必要ではありません。

また、技能実習生の受け入れには別の書類を用意する必要があるので、混同しないように気をつけてくださいね。

元請けによって異なる受け入れ体制

外国人就労者を受け入れる体制は、元請けによって変わってきます。

「受け入れ可能」という姿勢を示している企業がほとんどではありますが、元請けとなる企業の方針によって、外国人就労者の受け入れが許可されないこともあります。全てのケースで外国人就労者の入場が認められるわけではないという点に、注意しましょう。

この記事では、元請けとなる企業が、書類申請後の外国人就労者の現場入場を認めているという前提で、書類の書き方をお伝えしていきます。

「外国人建設就労者建設現場入場届出書」のフォーマット(様式)

「外国人建設就労者建設現場入場届出書」の基本のフォーマット(様式)は、「全建統一参考様式第1号―甲―別紙」です。

記入する内容を簡単にまとめると、工事について、外国人就労者について、外国人就労者を受け入れている企業についての3項目となっています。

提出の際に必要な5つの添付書類

「外国人建設就労者建設現場入場届出書」を書く際、記入するのはA4サイズの用紙1枚ですが、つぎの5つの添付書類を一緒に提出しなければなりません。各1部ずつ用意して、添付を忘れることのないようにチェックしましょう。

5つの添付書類(原本ではなく、コピーで問題ありません)

1.適正監理計画認定証
2.パスポート(旅券番号、国籍、氏名などと在留資格の押印のある部分)
3.在留カードの表面と裏面
4.受入建設企業と外国人建設就労者との間の雇用契約書および雇用条件書(労働条件通知書)
5.有している技能資格の写し(玉掛けなどの免許・講習)

5つの中でわかりにくいのは、「適正監理計画認定証」ではないでしょうか。

これは、外国人建設就労者を雇用する企業の、管理体制が認められたことを証明する書類です。雇用する企業に対し外国人就労者の人数や働く場所が適切か、受け入れから帰国までのスケジュールや、過去に外国人の就労に関する不正をおこなっていないか、日本人と同レベルの給与が予定されているかなど、総合的な判断がおこなわれ、国土交通省から交付されるものです。

ちなみに、「受入建設企業」になれるのは、技能実習の実習実施機関として、建設分野技能実習を実施したことがある事業者のみとなっています。

「外国人建設就労者建設現場入場届出書」の書き方を項目ごとに解説

それでは、いよいよ「外国人建設就労者建設現場入場届出書」の書き方をご説明します。記入にあたって特別難しいことはありませんので、書類の上から順番に、確実に書いていきましょう。

「建設工事に関する事項」の書き方

まずは「建設工事に関する事項」と記載された項目です。ここでは、「建設工事の名称」と「施工場所」という2つの枠に記入します。

「建設工事の名称」には、例えば『〇△ビル新築工事』などのように工事の名前を、そして「施工場所」にはその工事現場の住所を書きます。

「建設現場への入場を届け出る外国人建設就労者に関する事項」の書き方

つづいて、「建設現場への入場を届け出る外国人建設就労者に関する事項」と記載された項目へ進みましょう。

ここでは、対象となる外国人建設就労者について、個人ごとにつぎの7項目をそれぞれ記入します。

1.氏名(在留カードに記載されているものと同じ表記にします)
2.生年月日
3.性別
4.国籍
5.従事させる業務
6.現場入場の期間
7.在留期間満了日(在留カードに記載されている、日本を出国する日程)

注意すべきポイントは、6つめと7つめです。「現場入場の期間」は、必ず「在留期間満了日」より前の日程を記入しなければなりません。外国人建設就労者の帰国スケジュールも考慮して、現場入場の期間を設定します。

「受入建設企業・適正監理計画に関する事項」の書き方

最後に、「受入建設企業・適正監理計画に関する事項」の8項目を埋めましょう。

1.適正監理計画認定番号

適正監理計画認定証の番号を書きます。

2.受入建設企業の所在地

自社の住所を書きます。

3.元受企業との関係(直近上位の企業名その他)

自社が何次下請負なのか、直近上位企業について簡潔に書きます。『【一次下請】〇〇建設(株)→【二次下請】(株)△△工務店』などと書くとよいでしょう。

4.責任者

自社の該当者の役職と氏名を書きます。

5.管理指導員

「4.責任者」と同様に、自社の該当者の役職と氏名を書きます。

6.就労場所

自社が請負う工事がおこなわれる範囲を書きます。ある程度の規模の企業であれば、関東地方や関西地方と記入することになり、小さな企業であれば東京都内や大阪府内など、記入する範囲は狭くなります。

7.従事させる業務の内容

外国人建設就労者がおこなう業務の内容を書きます。

8.従事させる期間(計画期間)

外国人建設就労者の就労予定期間を書きます。もし複数名になる場合は、就労者全員の従事期間がこの範囲内に収まるように設定しましょう。

なお、つぎの期間を超えて外国人建設就労者を雇用することはできません。ご注意ください。

・実習終了後、引きつづき日本に留まる場合:2年間
・帰国後1年以内の再入国:2年間
・帰国後1年以上経過後、再入国:3年間

以上で、「外国人建設就労者建設現場入場届出書」は完成です! お疲れさまでした。