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クレーンの種類とは|代表的な10種類をご紹介!建設現場で活躍するクレーンの特徴と必要な資格

建築コラム

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青空とクレーン

人の力ではとても動かせないような重量物でも、ダイナミックに運ぶことのできるクレーン。建設現場で躍動するクレーンの姿を見て、胸が高鳴る人もいるのではないでしょうか。

そんなクレーンには、実は数多くの種類があり、それぞれ強みが異なります。この記事では、クレーンの主な10種類と、操作に必要な資格についてご紹介します。

クレーンとは

「クレーン等安全規則」によると、クレーンはつぎのように定義されています。

1.荷を、動力を使って吊り上げるもの(人力で吊り上げるものと、0.5トン以下のものは含まない)。
2.吊り上げた荷を水平に運搬することを目的とする機械装置(人力によるものも含む)。

クレーン等安全規則|e-Gov法令検索

これら2つの条件に合うものを、クレーンと呼ぶことができます。そのため、荷の吊り上げのみをおこなう機械はクレーンとは言えません。反対に、荷を吊り上げる作業さえ機械でおこなっていれば、水平移動は人力によっておこなっても、クレーンに含まれるということになります。

主なクレーン10種類をご紹介

クレーンには、用途に応じてさまざまな種類があります。主要なクレーン10種類についてお伝えしていきます。

先に取りあげる4種類(トラッククレーン、ラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーン、クローラークレーン)は「移動式クレーン」と呼ばれるもので、そのあとの6種類は移動式以外の代表的なクレーンです。

トラッククレーン

トラックにクレーンを載せた形式のものが、トラッククレーンです。

トラックの運転室と荷台の間に、小型のクレーン装置を搭載した車両積載型のトラッククレーンは、3トンに満たない荷物を吊り上げるために使用されます。

レッカー型のトラッククレーンは、トラックのシャーシ(車の骨格部分)を補強しクレーンを取りつけたもの。こちらは、事故で動かせなくなった車の移動などに使用されます。

車両積載型・レッカー型のどちらも操作が比較的容易で、高速道路を利用しての移動も可能です。そのため、多くのトラッククレーンが生産されています。ただし、移動時に運転するだけならば、5トン車未満までは普通自動車運転免許の保有者でも可能ですが、クレーンの操作に関しては、資格を持っている人だけがおこなえます。

ラフテレーンクレーン

ラフテレーンクレーンは大型タイヤを装着しており、四輪駆動と四輪ステアリング(進行方向のためのシステム)で小回りがききます。そのため、市街地の狭い場所での使用に最適。
さらに、未整備の土地や、少々軟弱な地盤でも力を発揮することができます。

ちなみに、トラッククレーン同様、保有している自動車運転免許とクレーンの資格によって、操作可能なものが異なります。

オールテレーンクレーン

高速道路の走行が可能なトラッククレーンと、整備されていない土地でも力を発揮できるラフテレーンクレーン。両方の利点を兼ね備えているのが、このオールテレーンクレーンです。

大型タイヤを装着し、日本国内では65トン吊りから1200トン吊りのものが使われています。狭い場所で大きなパワーを要する現場で大活躍。一般の道路を走行する際には、トラック部分とクレーン部分を分割します。

そんなオールテレーンクレーンを操作するには、大型自動車運転免許と移動式クレーン運転士免許の取得が必要です。

クローラークレーン

つづいてご紹介するのは、クローラークレーンです。クローラー(キャタピラとも呼ばれる)で地面と接していて、未舗装の地面や雪上での作業も可能にします。

クローラークレーンは、他の移動式クレーンと比較すると、さまざまな場所で作業できるというメリットをもっています。半面、タイヤを装着していないために、公道を走行することも速く移動することもできません。

ガントリークレーン

ガントリークレーンは、「橋形クレーン」「ブリッジクレーン」とも呼ばれるクレーンです。港で大型コンテナを運ぶシーンなどで活躍します。

横になったレール上を、荷物の運搬をおこなう台車「トロリ」が移動するという構造になっています。

アンローダクレーン

ガントリークレーンに取りつけられたレールのうち、片方の先端部分だけが海側へ飛び出していて、停泊している船から直接コンテナを運搬できるようになっているものが、アンローダクレーンです。

アンローダクレーンには、橋形クレーン式・引き込みクレーン式の2種類があります。

ジブクレーン

ジブクレーンは、ジブ(長いアーム)をもったクレーンです。ジブの先端から垂れさがったワイヤとフックで荷物の吊り上げをおこないます。

タワーを立てて、その最頂部にジブがつく仕組みのものは、「タワークレーン」とも呼ばれます。

天井クレーン

工場などの建物の両側の壁に沿って設置されたランウェイ(レール)を移動するクレーンが、天井クレーンです。屋外に設けられたランウェイを走行するクレーンも、構造と形状が同じものであれば天井クレーンと呼ばれます。

トロリ(荷物運搬の台車)の構造によって、「クラブトロリ式」「ホイスト式」「製鋼用」などに分けられています。

ケーブルクレーン

仕組みはケーブルカーのようなものになっており、2つの塔の間に張りわたしたメインロープを、長いスパンでトロリ(荷を運ぶ台車)が行き来するクレーンです。

ダム工事や河川の改修、橋梁の架設などの土木工事に使用されます。

スタッカークレーン

工場などの建物の床や、部品を保管するラックなどに設けられたレール上を走行するクレーンです。

スタッカークレーンは、レール上なら自由に行き来できるので、多量の部品を保管する倉庫などでも活用されています。

クレーンを運転・操縦するのに必要な3資格

つぎにご紹介する3つの資格が、クレーンの運転・操縦に必要なものとなります。

玉掛け技能講習

クレーンを使った作業をおこなうために必要なのが、玉掛け技能講習の受講です。この講習によって、ロープなどを利用してクレーンのフックに荷物の掛けはずしができるようになります。

ただし、この講習だけではクレーンの操縦をすることはできないので、ご注意ください。

クレーン運転特別教育

クレーン運転特別教育を受けることで、無線操作式のものを含む、吊り上げ荷重5トン未満のクレーンの運転をおこなえるようになります。

しかし、「吊り上げ荷重5トン以上のクレーンの運転は不可」という点には留意しなければなりません。

クレーン・デリック運転士

吊り上げ荷重5トン以上のクレーンの運転を可能にするのが、クレーン・デリック運転士の資格です。

この資格には、「クレーン限定」「床上操作式」「床上運転式クレーン限定」「限定なし」など、さまざまな種類があるため、必要に応じて取得することになります。

あとがき

作業の目的や現場に応じて、さまざまなクレーンが活躍しています。

クレーンは大規模な建設工事に使われることも多いため、作業が完了したときに大きな達成感を味わうことができます。また、大きな荷物を吊り上げるクレーンのダイナミックな様子自体に、魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。

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