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妻側の読み方と意味は?妻側住戸の概要とメリット・デメリットも解説!

建築コラム

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妻側とは?

「妻側(つまがわ)」という言葉を耳にしたときに、「意味が分からなくて戸惑った」という経験のある方は少なくありません。

建物の両端に位置する妻側住戸は、居住性に優れる場合が多く、人気のある住戸です。

この記事では、妻側という用語のそもそもの意味と、妻側住戸の概要を分かりやすく解説します。
また、妻側住戸のメリット・デメリットや、妻側住戸の間取りで押さえておきたいポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

そもそも妻側とは?

木造在来工法で建てられる住宅では、屋根の最も高い位置を「棟(むね)」と呼びます。
そして、棟に平行な面を「平側(ひらがわ)」、棟に直角な面を「妻側(つまがわ)」と呼んでいます。

妻側を表す図

妻側住戸とは?

木造在来工法で呼ぶ「妻側」に由来して、「妻側住戸(つまがわじゅうこ)」という用語があります。

妻側住戸とは、マンションなどの集合住宅の両端にある住戸です。
「角住戸」「角部屋」と呼ばれることもあります。

しかし、「角部屋」という言葉には、正方形に近いタワーマンションや、星型などの特殊な形のマンションの端の住戸というイメージを持つ人が多い傾向です。
そのため、基本的には、長方形の外廊下型マンションの端の住戸を指す場合は、「妻側住戸」と呼ぶほうがふさわしいでしょう。

妻側住戸のメリット・デメリットまとめ

妻側住戸はマンションの1フロアに2戸しかない、希少性の高い住戸です。
そのため妻側住戸は、マンションを購入しようと検討する多くの人から、高い人気を集めています。

ここでは、妻側住戸を選ぶメリットをご紹介します。
また、妻側住戸の気をつけておくべきデメリットも説明するので、ぜひメリットとデメリットを比較してみてください。

妻側住戸のメリット

妻側住戸のメリットは以下の5つです。

・風通しがよく、明るい
・比較的部屋が広い
・ベランダ・バルコニーが広い
・生活音が気になりにくい
・プライバシーを保護しやすい

5つのメリットを詳しく見ていきましょう。

1. 風通しがよく、明るい

妻側住戸の大きなメリットは、風通しのよさと明るさです。

妻側住戸は建物の端にある部屋なので、2~3面が外気に面し、窓が多く設けられています。
そのため、開放感のある明るい部屋を実現することが可能です。

換気もしやすいので、部屋にカビが発生するのを防ぎやすいのも特徴です。

また、別方向に窓が設置されている場合は、窓ごとに異なる景色を楽しめます。
とりわけ高層のフロアにある妻側住戸では、絶景の眺めを堪能できるでしょう。

2. 比較的部屋が広い

建物の端にある妻側住戸には、広い部屋豊富な収納スペースが設けられている場合が多い傾向です。

ただし、マンションによっては全住戸が同じ間取り・条件になっているケースもあります。
妻側住戸とほかの住戸の間取り・広さ・収納スペースなどを、比べてみると面白いでしょう。

3. ベランダ・バルコニーが広い

妻側住戸には、ベランダ・バルコニーが広かったり、いくつか設置されていたりすることがあります。

ベランダ・バルコニーを物干し場としてだけではなく、家庭菜園をしたり、ティータイムを過ごしたりするスペースとして活用することが可能です。
生活に、実用性だけではなく豊かな彩りを与えてくれるのも、妻側住戸の魅力です。

関連記事:ルーフバルコニーとは?施工の前に知っておきたいメリット・デメリット

4. 生活音が気になりにくい

妻側住戸がほかの住戸と面しているのは、ただ1つの面だけです。
そのため、ほかの住人の生活音が気になりにくいという利点があります。

また、子ども部屋を外側の部屋に設けるなどの工夫次第で、自分の住戸から出る生活音を減らすことが可能です。

もちろん、上のフロアから聞こえる生活音や、自分の住戸から下のフロアに発せられる生活音は防げません。
しかし、シンプルに計算すると、ほかの住戸と比べて半分の生活音しか気にならないため、嬉しい特徴と言えます。

5. プライバシーを保護しやすい

マンションの住戸では、面する廊下に住人や点検・ポスティング業者など、さまざまな人の往来があるのが通常です。

しかし、妻側住戸に面する廊下には、人の往来がほとんどありません
足音などのストレスを感じにくく、プライバシーを守りやすいと言えるでしょう。

妻側住戸のデメリット

マンションの妻側住戸について、気をつけておきたいデメリットは以下の5つです。

・家賃・物件価格は比較的高め
・外に冷暖房が逃げやすい
・建物の外の騒音が聞こえやすい
・家具の配置に工夫を要する
・視線対策・防犯対策を要する

以下に、デメリットの詳細をお伝えします。

1. 家賃・物件価格は比較的高め

多くの妻側住戸は、ほかの住戸よりも家賃や物件価格が比較的高く設定されています。
高めの価格設定の背景には、妻側住戸の希少性と人気があります。

多くのメリットを持っているという点も、高価格の理由です。

2. 外に冷暖房が逃げやすい

妻側住戸は、外気に接する面積が大きいという特徴を持っています。
そのため、夏は暑く、冬は寒くなりやすい傾向です。

冷暖房を強めに運転させれば、過ごしやすい室温を保つことはできます。
しかし、電気代が高額になる恐れがあります。

ただし、断熱性能に優れた妻側住戸も存在するため、「妻側住戸は光熱費がかかる」と決めてしまう必要はないでしょう。

空調設備に興味のある方には、以下の記事もおすすめです。

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3. 建物の外の騒音が聞こえやすい

妻側住戸では、ほかの住人の生活音が気になりにくい一方で、建物外からの騒音が気になる場合も多くあります。
建物の外部と接する面が多いので、車が走る音や風の吹く音などは聞こえやすいためです。

ただし中には、防音対策として2重サッシを設置しているマンションもあります。

4. 家具の配置に工夫を要する

妻側住戸は構造上の理由から窓が多く、壁のカーブや柱の突出があったり、天井がななめになっていたりする場合があります。
そのため、家具を置く際には、大なり小なりの工夫が必要です。

5. 視線対策・防犯対策を要する

窓の多い妻側住戸。低層階の場合は、外からの視線が気になるケースもあります。
そのため、レースのカーテンや窓用の目隠しシールなどを活用し、外からの視線をさえぎる対策が必要です。

また、妻側住戸は廊下の奥にあるため、周囲の目に触れにくい場所です。
空き巣などの被害に遭う可能性はゼロではないため、「植栽の影になって視界が悪くないか」「マンションの防犯対策は万全か」といった確認は欠かせません。

妻側住戸の間取りで押さえておきたいポイントは?

妻側住戸の間取りをチェックする際には、以下の3点を押さえておくのがおすすめです。

高層階か低層階か
妻側住戸は、高層階か低層階かによって異なる特徴を持っています。

高層階の妻側住戸は、建物外部の音が聞こえにくく、通風や日当たりがよいのが特徴です。
ただし、日光をさえぎるものがないため夏は暑くなりやすく、家賃や購入価格が高い傾向があります。

一方、低層階の妻側住戸は価格が安い反面、風通しや日当たりがよくないことや、防犯面で不安を感じる場合があります。
方角はどちらを向いているか
妻側住戸には「どの方角でも日当たりがよい」という印象を抱くことが多くあります。
しかし、ベランダや主に過ごす部屋ごとに、最適な日当たりや方角は異なります。

南向きの部屋は、日当たりが抜群です。
日光が一日中差し込み、洗濯物もよく乾きます。
ただし、夏季は暑くなりすぎることもあるので、室温調整などには注意が必要です。

次いで日当たりがよいのは、東向きの部屋と西向きの部屋です。
ただし、時間帯によって採光の度合いは異なります。

北向きの部屋は、ほかの方角と比べると日当たりがよくありません。
反面、涼しく過ごせるメリットがあるため、暑い地域には適しています。
家具はどのように配置するか
妻側住戸のデメリットでもご紹介した通り、妻側住戸の中には、部屋の構造のために家具の配置に工夫が必要な物件があります。
家具を実際に搬入したときに、考えていた場所に家具を置けないケースも存在します。

妻側住戸の間取りを見る場合には、家具配置のシミュレーションをしながら、生活の動線をイメージしておくことが大切です。

あとがき

この記事では、妻側の意味と妻側住戸の概要を解説しました。
妻側住戸は多くのメリットを持つ人気の住環境ですが、注意すべき特徴もいくつかあります。
間取りをチェックするときには、今回ご紹介した確認ポイントが参考になれば幸いです。

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