C'Lab

今さら聞けない!?CPD制度のあらましや活用メリットをやさしく解説

建築コラム

16
CPD制度のあらましや活用メリット

CPDがどのような制度かご存じですか?
「よく知っている」「実際に活用している」という方もいれば、「CPDについてはよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。

CPDは、スキルアップを望んでいるにもかかわらずなかなか機会に恵まれない技術者や、社員の人材育成環境を整えるのが難しい事業者におすすめの制度です。

この記事では、CPDの概要や建設系CPD協議会、CPD活用のメリットを分かりやすく解説します。

CPDのあらまし

まずはCPDの概要や建設系CPD協議会について説明します。

CPDとは?

CDP(Continuing Professional Development)とは、技術士や建築士、建築施工管理技士、土木施工管理技士などを対象にした継続教育制度です。
資格を持っている技術者がセミナーや講習を受講したりテストを受けたりすることで、「CPD単位」を得ることができます。

技術系の資格の中には、更新制度のないものがあります。
そのため、まれではあるものの、自己研さんに意欲的とは言えない技術者も存在するのが現実です。

そうした実情からとらえると、CPDとは、継続して最新の知識や技術を習得している技術者とそうではない技術者を、明確に分ける制度であると言えます。

建設系CPD協議会

CPDを総括するのは、建設系CPD協議会という団体です。
建設系CPD協議会では、建設系技術者の能力維持やスキルアップをサポートするために、関係学会・協会間での継続教育の推進にかかわる連絡や調整を行っています。

建設系CPD協議会に加盟する代表的な団体は以下の通りです。

・(公社)空気調和・衛生工学会
・(一財)建設業振興基金
・(一社)建設コンサルタンツ協会
・(一社)交通工学研究会
・(公社)地盤工学会
・(公社)森林・自然環境技術教育研究センター
・(公社)全国上下水道コンサルタント協会
・(一社)全国測量設計業協会連合会
・(一社)全国土木施工管理技士会連合会
・(一社)全日本建設技術協会

出典:建設系CPDプログラム|建設系CPD協議会 公式ホームページ

上に挙げた団体のほかにも、さまざまな団体が建設系CPD協議会に加盟しています。

CPD活用のメリット【事業者・個人別】

CPDの制度を活用するメリットを、事業者と個人、それぞれの立場ごとにご紹介します。

事業者のメリット

事業者がCPDを活用するメリットは、落札率のアップです。

建設業の会社が公共工事の入札(総合評価落札方式)に参加して落札するためには、「持ち点」が重要です。
加点の対象でよく知られているのは所属する有資格者の人数ですが、実はCPDもかかわっています。

入札では、CPD単位の有無は事業者の技術力を評価する大切な指標となります。
そのため、所属する技術者がCPD単位を多く持っている場合、会社の持ち点が上がり、落札率のアップを期待できるのです。

個人のメリット

CDPの活用は、技術者本人に3つのメリットをもたらします。

スキルの向上

多くの中小事業者では、社内研修の環境が整っていません。

CDPは、施工管理の最新情報や新たな技術、進化した工法を学ぶ絶好の機会となります。
「スキルアップしたいのに、学習機会がない」と感じている技術者の方は、CDPの活用がおすすめです。

また、「自社の技術者の育成に注力したいけれど、研修の開催は難しい」と悩んでいる事業者側にとっても、CPD活用は有用です。

キャリアアップ

近年、建設業界では技術者の高齢化や人材不足に拍車がかかっています。
そのため、若年層の技術者の中には、「どう成長したらいいのか分からない」「お手本になる先輩がいなくて将来が不安」といった悩みを抱える人も少なくありません。

将来的な目標を見出せない場合でも、CDPを利用することで、建設業界のキャリア形成を具体的にイメージすることができます。

自身を客観的に分析

毎日の業務では、自分の所属会社以外の技術者の仕事ぶりを見るチャンスはほとんどありません。

しかし、CPDを受講すれば、ほかの会社の状況や技術に触れることができます。
他社の技術者との交流を通して、自身のレベルを客観的にとらえられるのは、大きなメリットです。

自身のレベルについての気づきによって、今後どこに力を注ぐべきなのかを、冷静に分析できるでしょう。

CPD制度の最近の動き

CDPの最近の動きとして主だったものは、制度の対象資格の拡大です。

建設系CPD協議会に加盟している(一財)建設業振興基金は、CPD制度の対象として「電気工事施工管理技士」「管工事施工管理技士」を新たに加え、「建築・設備施工管理CPD制度」として開始しました(2018年4月)。

従来は、電気工事施工管理技士と管工事施工管理技士を対象としたCPDはなく、対象の拡大が待たれていました。
対象が広がった2018年4月以降は、土木・建築・電気工事・管工事の施工管理にかかわる技術者の、CPD制度活用が可能に。
業界内の多くの技術者の専門知識・技術力の向上が図られ、技術者の地位向上に貢献しています。

あとがき

資格を保有した技術者の継続教育制度であるCPD。
セミナーの受講によって付与されるCPD単位は、公共工事の入札に有利に働きます。
また、技術者本人にとっては、スキルアップや自己分析ができるという有益なメリットも。

この機会に、事業者や個人にとって役立つCPD制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

関連記事:特別教育についてやさしく解説!修了証発行は必須?実施記録の保管期間は?

16