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今さら聞けない!りん木の意味と役割、使用時の注意点をまるっと解説!

建築コラム

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建設業で欠かせない「りん木」

現場での作業中に、「りん木(りんぎ)」という用語を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
りん木は、材木などの品質を維持するために重要な部材です。

この記事では、りん木の役割似ている部材、覚えておきたいりん木の材質をご紹介します。
また、りん木を使用する際の注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

りん木とは?

材木をよい状態で管理するために役立つりん木。
ここでは、りん木の概要と役割をお伝えします。

りん木とは

りん木とは、材木などの重量物の仮置き用枕木です。
「輪木」や「厘木」と表記されることもあり、「ばん木」と呼ばれることもあります。

一般的に、りん木として使われるのは、四角柱に製材された角材です。

りん木の役割

りん木の大きな役割は、建築資材として使われる材木などを、一時的に保管する場合の枕木としての使い方です。

材木は、いったん平積みにして保管されるケースが多くあります。
しかし材木は湿気に弱いため、長時間地面と接した場合、腐食したりカビが発生したりしてしまいます。

腐食やカビの生じた材木には、資材としての価値がありません。
最悪の場合、材木を廃棄せざるを得ないでしょう。
また、材木だけでなく金属資材にもサビや劣化のリスクがあります。

そのような資材の傷みを避けるため、りん木が活用されているのです。
りん木を材木の下に敷き、すき間をつくると、空気の通り道ができます。
地面と材木の間に空気が通れるようにすることで、湿気がこもりにくくなり、材木の品質を保てます

仮置き用枕木のほかにも役割が

りん木には、材木の仮置き用枕木としての役割のほかにも大切な用途があります。
フォークリフトを用いる際に欠かせないすき間をつくるという役割です。

重量のある資材を運ぶ場合には、フォークリフトが使われます。
りん木によって材木と地面の間につくられたすき間は、フォークリフトの爪を入れるために不可欠です。

りん木は、建設作業を効率よく行うために欠かせない部材であると言えるでしょう。

りん木と似ているもの

りん木とよく似た目的で用いられるものに、積み重ねた材木同士や積荷同士の間に置く角材が挙げられます。
資材同士の間にはさむ角材はりん木とは呼ばれておらず、「桟(さん)」「筋(すじ)」と呼ばれています。

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りん木の材質

りん木の材質には特定のものはなく、針葉樹や広葉樹の丸太を必要なサイズに製材して用いるのが一般的です。
その上で、特筆しておきたい2つの材質をここではご紹介します。

アピトンのりん木

非常に重量のある資材の下に敷くりん木には、高い強度が必要です。
りん木に強度が求められる場合には、アピトンという耐久性に優れた木材が使われます。

アピトンは、東南アジア原産の木材です。
マレーシアやインドネシア、フィリピンなどの国から輸入されています。

色調はあまり整っていないので装飾材としては好まれない一方で、耐久性・耐水性というアピトンの長所には注目が高まっています。
アピトンはりん木のほかにも、キッチンの床や屋外のデッキ材、トラックの荷台の床など、さまざまな場所への活用が可能です。

また、アピトンは特殊な脂(ヤニ)を持っているので、湿気や虫を寄せつけません
そのため、アピトン製のりん木を使うと、屋外で材木を保管する場合でも安心です。

樹脂製のりん木

りん木の材質は木材だけにとどまりません。
再生プラスチックや木質バイオマス(木材由来の再生可能資源)でつくられる、樹脂製のりん木も注目されています。

特に木質バイオマスの利用については、環境保全の理由から国も期待しています。

参考:木質バイオマスの利用推進について|林野庁

樹脂製のりん木は丈夫で軽量性に優れています
また、組立て式であるため、自由に長さを決められるという点もメリットです。
ただし、プラスチックが混合されているため、樹脂製のりん木には熱くなりやすいというデメリットもあります。

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りん木を使う際の注意点

通常、りん木を材木の仮置き用枕木として使う場合、2本以上のりん木を平行に並べ、すき間をつくって枕木としています。
枕木とする際には、りん木同士の材木との接地面が均等になるよう、等間隔に並べることが必要です。

りん木の置き方が平行かつ等間隔ではない場合、不同沈下(ふどうちんか)という現象が起こる可能性があります。

不同沈下とは、荷重にかたよりがあるときに重力が均一にかからず、重力の強い部分から沈んでしまう現象のことを指します。

言い換えると、りん木を正しく並べていなかった場合、荷崩れ発生のリスクがあるということです。
また、りん木そのものが早く劣化する恐れもあるでしょう。

りん木にかかる荷重は、コンクリートで整地された場所のような、もともと水平が保たれている状態であれば均一になりやすいと言えます。
しかし、コンクリート打ちされていない土の上では、材木の重みで不同沈下する可能性が高まります。
土の上でりん木を用いる際には、りん木の置き方について特に注意が必要です。

また、木材でできたりん木の場合は、乾燥の具合身のつまり具合が樹種によって異なります。
りん木の乾燥や身のつまり具合は、不同沈下を引き起こす一因です。
あまりにも乾燥しているりん木や、形状がいびつになっているりん木は、使用をおすすめできません。
上に材木を置く前に、りん木の状態をよく観察しておきましょう。

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あとがき

今回の「C’Lab(シーラボ)」では、りん木の役割や材質、使用上の注意点について詳しくご紹介しました。
大切な建設資材を傷ませないために、りん木の存在は欠かせません。
りん木の材質や並べ方を意識しながら、一時的な資材保管に活用してください。

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