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建設副産物とは?サステナブルな社会をつくるために、建設副産物をどう扱う?

建築コラム

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建設業にできることってなんだろう? サステナブルな社会の実現!

今、日本でも関心が高まっている「サステナブル」。メディアやSNSでもよく取り上げられているので、よく耳にしますよね。

「サステナブルって、建設業界にも関係あるのだろうか?」

実は、建設業界にも「サステナブル」は大いに関係しています。

「サステナブル」という言葉が持つ意味。それは、「人々の活動は、自然環境も人類社会も持続可能な発展をするようなものでなければならない」ということです。

「自然環境、そして私たちの社会や生活が、これからも持続できるように。」こうした考え方から、国内外のあらゆるジャンルの企業や団体、また個人で、人や環境に配慮した取り組みが行なわれています。

建設業界もその例にもれず、人や環境に優しい取り組みを目指しています。その中で、今回クローズアップしたいのが、建設副産物の存在です。

建設の現場で大量に発生する建設副産物。この存在とうまく付きあっていくことができれば、サステナブルな社会の実現に向けての大きなステップとなります。

この記事では「建設副産物とは何か」ということと「建設副産物とサステナブル」について、分かりやすくお伝えします。

建設副産物とは

建設副産物とは、建設工事にともなって副次的に得られるすべての物品のことをいいます。

建設現場に持ち込んで加工した資材の残りや、現場内で発生したもの。この2つの中で、工事中もしくは工事が終わった後に、その現場では使用する見込みのないものが建設副産物です。

建設副産物は3つに分類できる

建設副産物は、大きく分けると次の3つに分類することができます。

1. そのまま原材料として利用できるもの(再生資源)
2. 何らかの処理をすることによって、原材料として利用できるもの(再生資源もしくは廃棄物)
3. 原材料として利用できないもの(廃棄物)

これら3つの項目について、詳しくお伝えします。

そのまま原材料として利用できるもの(再生資源)

建設副産物の3分類のうち、そのまま原材料として利用できるものは、再生資源と呼ばれます。

具体的には、2種類あります。

1. 建設発生土
2. 金属くずなどの有価物

1つ目の建設発生土は、一般には残土とも呼ばれます。読んで字のごとく、建設作業において出てくる土のことです。基礎工事など、全工程の中で比較的早い段階で多く発生して、その建設現場では使い道のない土です。

2つ目の有価物は、人に買い取ってもらえるような、経済上の価値のあるものです。例えば、鉄、アルミ、ガラスくずなどがこれにあたります。

何らかの処理をすることによって、原材料として利用できるもの(再生資源もしくは廃棄物)

建設副産物の3分類のうち、何らかの処理をすることによって、原材料として利用できるものもあります。

代表的な物品

・アスファルトコンクリート塊
・コンクリート塊
・建設発生木材
・建設汚泥
・建設混合廃棄物(さまざまな種類の素材が混じりあった廃棄物)

これらの物品は、再資源化(リサイクル)設備をもつ中間処理施設において、再利用できる状態に処理することができます。

原材料として利用できないもの(廃棄物)

建設副産物の3分類の最後は、原材料として利用することが不可能なものです。

代表的な物品

・廃油(灯油など)
・PBC、廃PCB汚染物(トランス、コンデンサ、蛍光灯安定器など)
・アスベスト

これらは有害で危険なものなので、再利用はできません。特別管理産業廃棄物として処理されます。

建設副産物とサステナブル

ここまでお伝えしてきたとおり、建設現場では多種多様な建設副産物が発生します。そのため、建設副産物との向き合い方は、サステナブル(持続可能)な社会の実現のために大切なことの1つであるといえます。

ここでは、人や環境に配慮した建設副産物との向き合い方として、2つの方策をお伝えします。

建設副産物の発生を抑える

そもそもの建設副産物の発生を抑えることで、限りある資源の使用を控えることができます。

そのためには、技術の開発や発展が必要不可欠です。現場での木くず発生量を減らすため、鉄筋コンクリート部材を工場で製作するPC(プレキャスト)化の推進や、建設汚泥の発生量削減工法など、有用な技術が日々開発・発展しています。

また、建設に使用する資源が最小限に済むような計画や、建造物をできるだけ長く使えるようにする設計なども重要です。

建設副産物のリサイクル

国土交通省の定めた「建設リサイクル推進計画2020~「質」を重視するリサイクルへ~」によると、建設副産物のリサイクル率は、維持・安定期に入ってきたと考えられています。

建設廃棄物のリサイクル率について、1990年代は約60%程度だったものが、2018年度は約97%となっており、1990 年代から2000 年代のリサイクル発展・成長期から、維持・安定期に入ってきたと考えられ、今後は、リサイクルの「質」の向上が重要な視点となると想定されます。


国土交通省|「建設リサイクル推進計画2020 ~「質」を重視するリサイクルへ~」の策定について

これからは、建設副産物を従来よりも付加価値の高い再生材へリサイクルすることを促進するなど、リサイクルされた材料の利用方法に目を向けることがポイントになってくるようです。

建設リサイクル法について知りたい方はコチラ

あとがき

この記事では、建設副産物の概要や、サステナブル(持続可能)社会実現のための建設副産物の立ち位置についてお伝えしてきました。

建設副産物をどう扱っていくのかは、建設業界だけでなく、社会全体に影響する大切な課題です。

ハイレベルな技術革新を行うなど、いきなり大きなことを実行するのは難しいところです。まずは、現場で発生した建設副産物をこまめに分別するなど、できることから少しづつ行動していきたいですね。

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