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建設業のクラウド化は業務を劇的に変える!押さえるべきポイントとは?

建築コラム

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建設現場 クラウド

建設業では事務作業の手間が意外とかかり、「もっと効率的に仕事したい」と思っている方も多いのではないでしょうか。

顧客や現場、会計に関する情報など、紙媒体で管理していると書類の作成に多くの時間がかかり、時間外労働の原因となるケースも。

そこで建設業の業務効率化のためにおすすめなのが、クラウドを使ったサービスの導入です。クラウドとはインターネットを通じてさまざまなサービスが利用できるシステムです。

この記事では、クラウドを利用するメリットや、建設業でクラウドを利用する際の押さえておきたいポイントについて紹介します。

クラウドとは?

クラウド(クラウドサービス)とは、インターネット上でアプリケーションやデータベースなどのサービスを利用する仕組みのことです。

クラウド利用の場合、パソコンなどの端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、インターネット環境があればスマートフォンなどのさまざまな端末からでアクセスできます。

ソフトウェアを端末にインストールしていた従来の方法と違い、端末側のデータ容量を最小限に抑え、圧迫しないというメリットもあります。

総務省が発表した「令和3年通信利用動向調査の結果」によると、クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は年々増加傾向にあり、令和3年には約7割まで上昇しています。

出典:令和3年通信利用動向調査の結果|総務省

建設業でクラウドを利用するメリットとは?

現場や事務所など複数の拠点で業務を行う建設業において、クラウドの利用は急速に進んでいます。ここでは建設業におけるクラウド利用の5つのメリットを紹介します。

メリット1:業務の効率が向上する

「工事の工程表を毎回一から作成する」、「経費精算のために出先から事務所に戻る」など、時間も手間もかけていた業務をクラウド化すると、場所を問わず事務作業ができるため、業務の効率化が可能に。

メリット2:コストが抑えられる

クラウド利用の場合、導入に際して自社サーバーやソフトウェアの購入がないため、初期投資がかなり抑えられます。また、クラウドを利用した場合には、運営元が管理およびメンテナンスをしているため、ユーザーによるメンテナンスが不要です。そのため原則クラウドサービスの月額使用料だけで利用が可能です。

メリット3:情報共有がしやすい

クラウドを使うと、ネット環境さえあれば誰でも情報にアクセスすることが可能です。そして、顧客や現場についての情報はシステム上にアップロードされると、リアルタイムで他の従業員にも共有されます。
ですので、担当者とのメールや電話でのやり取りをしなくても、情報共有ができるため業務の効率化にもつながります。

メリット4:資料管理がしやすい

顧客名簿や見積書など、従来は紙で管理していたものをクラウド化することで、検索機能を利用すれば過去の工事資料も簡単に閲覧することができます。また、書類を保管する大きなキャビネットがいらなくなるため、キャビネットにかかっていた固定資産税も不要に。

メリット5:拡張性が高い

クラウド化には、拡張性が高いというメリットもあります。たとえば、クラウドの利用人数に合わせてアカウント数を変更したり、業務状況に合わせてクラウドの使用量を変えるなど柔軟な対応が可能です。

建設業でクラウドを利用する際の押さえておきたいポイント

拡張性の高さや、リアルタイムで情報が簡単に共有できる魅力を持つクラウド化ですが、社会インフラになりつつあるインターネットを利用するため、次のポイントに注意が必要です。

安定したオンライン環境を整える

業務をクラウド化した場合、作業のほとんどがインターネット上で行われるため、クラウドサービスの快適性=インターネット回線安定と言っても過言ではありません。安定した通信環境を整えるために、回線の接続が不安定だったり遅いと感じる場合には、契約プランやWi−Fiルータの見直しも検討してみましょう。

セキュリティー対策は必要不可欠

誰でもアクセスができるインターネット上で機密情報を扱うため、第三者による不正アクセス、情報漏えい、サイバー攻撃によるシステムダウンなどの被害に遭う可能性が0とは言えません。

クラウドサーバー側のセキュリティー対策が万全なサービスを選ぶのはもちろんのこと、クラウドにアクセスする端末のセキュリティーソフトを購入するなど、ユーザー側にもセキュリティー対策は必要です。

簡単にはカスタマイズできない

専門性の高いクラウドサービスも増えてきていますが、基本的なサービスパッケージは決まっていることが多く、自社の条件に合わせた細かい設定を行うことは難しくなっています。だからこそ、自社の業務内容を見直し、本当に必要な業務を精査するきっかけにもなりますので、導入をきっかけに事務所全体の効率化を図ることに成功した事例もあります。

あとがき

今回は、クラウドを利用するメリットや、建設業でクラウドを利用する際の押さえておきたいポイントについて紹介しました。

「社内にITの知識がある社員がいない場合でもクラウド利用はできるのか?」と不安に思う人もいると思いますが、ヘルプデスクが随時サポートしてくれるクラウドサービスや、現場でも使いやすく操作性に優れた建設クラウドサービスも多数存在しています。

現場の作業効率も向上し、ラーニングコストも抑えられる、クラウドの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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