建設業の仕事をしていると、図面がどんどん増えていき、管理が大変だと感じることがあるのではないでしょうか。
図面管理を効率よく行うには、図面アプリの活用がおすすめです。
しかし、「どんなアプリがよいのか分からない」という方も多いと思います。
そこで今回は、建設業の図面管理・図面作成に役立つアプリを徹底解説します。
図面管理で重視したいポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
建設業の図面管理で重視したいポイント
建設業で図面を管理する際に、重視したいポイントを5つ解説します。
1. 図面を検索する時間を短縮する |
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多くの図面の中から目的の図面を探し出すには時間がかかります。 図面検索の時間は、できるだけ短縮したいところです。 検索に時間がかかる理由には、「ファイル名の付け方が決まっていない」「ファイルの保存場所がバラバラ」といった、保存のルールが一定でないことが挙げられます。 フォルダやファイル名に決まったルールを設けることによって、図面の検索時間はグンと短くなるでしょう。 |
2. 図面のバージョンを管理する |
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旧バージョンから最新バージョンまでのさまざまな図面を管理する場合、どれが最新図面かすぐに分かり、図面の更新履歴を確認できることが大切です。 図面のバージョンがうまく管理できていないと、「過去の計画ではどうだったか」「誰がいつ更新したか」などの把握に時間がかかります。 確認のために不要な時間が生じないよう、適切なバージョン管理が必要です。 |
3. フォルダ構成を管理する |
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図面を保存する際には、あらかじめフォルダ構成のルールを決めておきましょう。 例えば、「年度 > 物件住所 > 物件名 > 図種 >」というようにフォルダ階層のルールを設けるのがおすすめです。 保存する人が誰であっても、フォルダ階層が同じになるようにして、作業効率を高めましょう。 |
4. 情報を共有する |
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図面共有の際には、印刷やファイルの圧縮といった手間を省きたいところです。 共有の手間が少なければ、共有を依頼する人も気兼ねなく依頼できます。 図面はただ保管するだけではなく、その後の使い方を考えておくとよいでしょう。 |
5. マルチデバイスに対応できるようにする |
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一般的に、図面はパソコンで作成します。 しかし、客先での打ち合わせや現場での使用を想定して、スマホやタブレットにも対応した図面管理ツールを選ぶことが大切です。 どこでも図面を使用できれば、事務所へ図面を取りに行く手間がなくなり、急に必要になった場合にも助かります。 場所や時間を選ばずに使える図面管理ツールを選ぶのがポイントです。 |
関連記事:建築図面の種類まとめ!各図面のもつ役割、ポイントについても徹底究明
建設業の図面アプリ6選
日本語で気軽に利用できて無料でダウンロード可能な、建設業の図面アプリを6つご紹介します。
ぜひ図面の閲覧・作成・管理に活用してください。
関連記事:建築図面の描き方や製図に必要な道具、速く描くコツをまとめてご紹介!
図面アプリ1. AutoCAD
アプリを使い、いつでもどこでもAutoCAD図面の表示や作成、編集をできる図面設計アプリです。
概要
「AutoCAD」アプリの主な機能は以下です。
・DWGファイルを開き「表示」
・新規の図面を「作成・編集」
・現場で正確に「実測」
そのほかにも、多彩な機能を搭載しています。
小さな画面のスマホの場合でも、ズーム機能によって細かい部分まで描画することが可能です。
また、クラウド経由でパソコンと共有することもできるため、CADでの仕事が捗ります。
料金プラン
価格は無料です(アプリ内課金あり)。
ダウンロード
図面アプリ2. ZWCAD Mobile
CADで作られた図面をスマホやタブレットで閲覧・編集できる、エンジニア向けのツールです。
概要
「ZWCAD Mobile」は2D・3Dの両方に対応しています。
また、描画エディタが豊富なので本格的な製図ができ、使用感はパソコンのCADそのもののようです。
「Dropbox」や「Google Drive」などの幅広いクラウドに対応しているのも魅力的なポイントです。
プロジェクトのチーム内で、図面をすばやく簡単に共有できます。
図面内に音声で注釈を入れられる機能もあるため、文字を入力する手間を省くことが可能です。
料金プラン
価格は無料です(アプリ内課金あり)。
ダウンロード
図面アプリ3. A360
CADファイルをプロジェクト関係者全体で共有できる、オートデスク社が開発した図面閲覧アプリです。
概要
2D・3DのCADファイルを見られる「A360」では、1つのデータを場所・時間・デバイスを問わず、プロジェクトのメンバー全員で共有できます。
編集履歴の把握や、コメントを残すことによるメンバー同士のコミュニケーションなど、便利な機能が多く搭載されています。
「A360」でサポートしている主なファイル形式は以下です。
・AutoCAD(DWG)
・DWF
・Inventor(IPT、IAM、IDW)
・Revit(RVT)
・SolidWorks(SLDPRT、SLDASM、ASM)
・Navisworks(NWD、NWC)
上記をはじめ、100以上のファイル形式に対応しています。
図面の編集はできませんが、場所を選ばず閲覧だけでもしたいという場合にぴったりなアプリです。
料金プラン
価格は無料です。
ダウンロード
図面アプリ4. IJCAD Mobile
いつでもどこでも、DWG・DXFフォーマットのCADデータをサッと閲覧・編集できるアプリです。
概要
「IJCAD Mobile」の操作性は快適です。
タッチ動作に合わせた仕様になっているため、ストレスを感じずに使えます。
2D・3Dデータのどちらにも対応しているので、タッチ1つで表示の切り替えが可能です。
スマホやタブレットで利用しやすいように、座標入力時などには図形スナップや拡大鏡機能などが搭載されています。
「IJCAD Mobile」では、ローカルに保存したファイルのみならず、ネット上のファイルも開けます。
また、最新の図面がどれなのかが一目で分かる「最新図面管理機能」を搭載しているので、図面管理にとても便利です。
料金プラン
価格は無料です。
ダウンロード
図面アプリ5. DWG FastView
建築士と大工の掛け渡し役のような、設計のイメージが伝わりやすいCADアプリです。
概要
登録不要ですぐに使える「DWG FastView」。
CADデータ(DWGファイル)の閲覧・編集・共有ができます。
3D画面を使うことで立体的な図面を確認でき、細部までよく見ることが可能です。
また、クラウドに保存できるため、大容量の図面がある場合でも心配ありません。
オフラインでも、データをローカルに保存しながら製図することが可能です。
料金プラン
価格は無料(広告あり)です。
ダウンロード
図面アプリ6. Morpholio Trace
スケッチから製図までの作業を柔軟に行えるアプリです。
概要
建築デザインやスケッチに適した描画ツールです。
製図の役に立つ機能が多数搭載されています。
定規ツールは自在に向きを変えられるので、図面トレースをスムーズに行えます。
また、画像を線のみにしたテンプレートの作成が可能で、着色作業に便利です。
料金プラン
価格は無料です。
ダウンロード
・Android版は提供されていません
・iOS版
あとがき
この記事では、建設業の図面管理・図面作成に使えるアプリや、図面管理のポイントをご紹介しました。
各アプリにはさまざまな便利機能が搭載されています。
「ちょっと試しに使ってみよう」というような気軽な気持ちで、あなたの業務を効率化するアプリを見つけてみてください。